GRETSCH #6119 Tennessean(グレッチ テネシアン)をとことん調べてみる。
モデルNo #6119。6120ナッシュビルの機能を省いた廉価モデルの位置付けでデビューする。
ピックアップは基本的にHiLoTronというシングルコイルピックアップが搭載される。
テネシアンの名前はチェット・アトキンスの曲名が由来なっている。
テネシアンを使用する代表的なアーティストは、ビートルズのジョージ・ハリスン。映画ヘルプ
の冒頭でも登場しました。テネシアンを人気高めたのは間違いなく彼の功績です。あとはチェット・アトキンスなど。国内では
元ブランキージェットシティの浅井健一ことベンジーですね。ベンジーは自分の尊敬するギター野郎の一人
ですが、とにかく彼のプレイはおかしいです。強烈な個性を持ったフレーズの数々、グレッチであんな音も出せる
のかと感動させられます。
以下年代別にテネシアンの仕様をまとめてみました。
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ビンテージのテネシアン
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1958 テネシアン#6119 デビュー カラーはチェリーレッドでボディ材はメイプルを使用している。初期型は1基のHiLoTronピックアップを搭載し、 ビグスビービブラート・テイルピース(グレッチロゴなし)が採用される。ピックガードの色は黒で、チェット・アトキンスの サインが書かれている。この頃はまだ0フレットは採用されていない。Fホールは実際が空いている。 スイッチ類は マスターボリュームコントロールとピックアップセレクタースイッチが装備される。
1959-1960 中古市場ではこの年代は滅多にお目にかかれないだろう。 まあもしでてきたとしても軽くウン百万はするのでは?
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1959 Tennessean. |
1961 61年になると、HiLoTronピックアップは2基搭載されるようになり、0フレットも装備される。 ボディも薄くなり、Fホールはハウリングを抑えるためにダミーとなる。 コントロール系はマスター・ボリューム、個々のピックアップ・ボリューム、ピックアップ・セレクター(Tornスイッチ) が装備される。ピックガードはシルバーとなり、グレッチ ロゴのみ表示される。 中古市場 30万〜40万
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1961 Tennessean. |
1962 ピックガードにチェット・アトキンス とグレッチのロゴが表示される。 スタンバイスイッチ搭載される。0フレットの採用、金属チューナー・ボタン。 ボディ材はマホガニー。
1963 中古市場 25万〜45万
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1963 Tennessean. |
1964-1966 トップ材はメイプル、サイド&バックはマホガニー ベンジーのテネシアンはこの頃のモデルである。
中古市場 25万〜50万。
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1964 Tennessean. |
1967-1969 ヘッドオンプレートモデルになる。 色はダークステイン。 中古市場 25万〜40万 *1967年グレッチ社はボールドウィン・ピアノに買収されてしまいます。 |
1967 Tennessean. |
1970 Fホールが実際の穴空きになる。 色はダークチェリー。
1971
1972-1980 *1970年グレッチギターの生産ラインがボールドウィン所有の工場に統一化されます。 ボールドウィンは生産ラインの品質管理を怠り、安い賃金の労働者を雇ってました。 この頃からグレッチギター品質は落ち、悪評を浴びることになります。 中古市場 16万〜30万
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1974 Tennessean. |
ビンテージを購入するにあたって ビンテージを買う場合、オールド物だけに各パーツのガタや金属パーツのサビ、曇りなどが見られる。 そのなかでオールドグレッチに良くあるのがピックガード割れと、ヘッドのヒビ割れである。簡単に確認 出来るので、買う時は是非確認して欲しい。その他に、グレッチギターは音の個体差が大きいため、実際 に試奏してから自分が納得する物を選びたい。造り自体も個体差が大きく、ヘッドが左右非対称だったり、 Fホールの位置が左右非対称だったりアメリカナイズなラフな造りになっているのでこの辺も注意しておきたい。 (逆に現在の日本製は造りはいいが、音はビンテージと比べると???)もちろんボディの傷、ネックのソリ、 バインディングの剥れなども要チェックである。
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その後のテネシアン ボールドウィンが1980年グレッチギターのすべての生産ラインが廃止された後、フレット・グレッチの手によって 1985年小規模ながらグレッチギターの生産が再び始まります。 しかし 、ギターを製造するための型押しや機械類が、1980年にボールドウィンによって売却されました。 型押し、機械類、職人などのための資金を調達することが不可能な状況でフレッド・グレッチは グローバル方式でグレッチ・ギターの生産を再開しました。1985年以来、グレッチ・ギター用のボディおよびネックはアメリカで、 組み込みは日本で行われるようになりました。 *日本での販売におけるライセンスは神田商会が取得しています。また、製造は愛知県にある寺田楽器製作所で作られています。
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#6119テネシーローズ(Tenesse Rose) テネシアンのリイシューモデルです。テネシアンは商標の関係上使用できないらしくTenesse Roseという名前が 付けられました。スペックはUSA製FilterTronピックアップが搭載され、穴空きFホールとなっています。 スイッチ、ボリューム関連はビンテージテネシアンとは異なる位置に配置されてあり、カラーもテネシアンと比べると 明るい赤なので、もどきな仕様になっています。 中古市場 11万〜18万 スペック
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#6119 Tennesse Rose. | ||||||||||||||||||||
#6119-62テネシーローズ(Tenesse Rose) 1962年モデルを再現したテネシアンのリイシューモデル。Fホールはダミーになっていて これはビンテージと同じです。ピックアップはフィルタートロンが搭載されており、テネシアン と比べると丸みがある音になります。 色はウォルナットサテンという色で限りなく黒に近いブラウン?です。 スイッチ、ボリューム関連も当時の6119を再現してあり、0フレットも装備されます。 中古市場 16万〜21万 スペック
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#6119-62 Tennesse Rose. | ||||||||||||||||||||
#6119-62HT テネシアン(Tennessean) 完全に62年モデルを再現したリシューモデル第3段。ピックアップも当時と同じ HiloTronを搭載し、ラージヘッド、グローバー製オープンバック・ペグを採用される。 ピックガードにはTennesseanのロゴとグレッチのロゴが刻まれている。 かなり当時のまんまです。 中古市場17万〜23万 スペック
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#6119-62HT Tennessean. |
ビンテージか現行か? ビンテージか現行か?もしビートルズサウンドや、ベンジーサウンドを本格的に鳴らしたいのであれば ビンテージをお進めする。ただしビンテージは何らかのメンテナンスを施さないと使い物にならない場合 があるし、補修部品に関してもパーツによっては入手困難なものがあるのでそれなりの覚悟が必要である。 ビンテージサウンドにこだわらないのあれば、現行モデルでも十分満足できるであろう。音的には現行モデル の場合トップ材の厚みがあり(ビンテージ約3ミリ、現行約5ミリ)、かつセンターブロックの形状なども違うため ビンテージのサウンドは得られない。もしグレッチギターを購入するのであれば、オールドと現行を試奏した上で どちらを選ぶか決めれば後悔はしないだろう。
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